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​スパイス商人のブログ

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・ネットショップ
  • 執筆者の写真スパイス商人

昨日はお客さんが来るので焦がしバターチキンを作った。


バターチキンは、アーモンド、バター、生クリームなど高級食材と高級スパイスをたっぷり使ったカレー。そして肉を3時間以上マリネしたり、オーブンで1時間焼いたりして時間もかかるので、そうそう作らない。



オーブンで焼き上げたところ
焦がしバターチキン

バターチキンと言って、よく想像される、赤みがかかったもったりしたカレーではなく、色は薄めで、ソース自体はサラサラしている。

クローブやシナモンといった深みのあるスパイスに、マイルドな生クリームとバターの香り。そして焦げ目のついたしっかり焼きあがった鶏肉。 間違いなく旨い。


ちなみにバターチキン、またはムルグ・マッカニー(Murgh Makkani)はインドに昔から、というか、インド独立以前からあるカレーではない。1950年代に、デリーのダルヤーガンジにあるレストラン、モーティー・メヘル(Moti Mahal)で偶然できたカレーである。

残ったタンドゥーリーチキンを、同じく残ったそのマリネソースに合わせて、トマト、バター、生クリームを加えてカレーにしたものが最初のバターチキン。 赤いのは、タンドゥーリーチキンのマリネソースに入っていた食紅である。


モーティー・マハルのオフィシャルサイト

http://motimahal.in/ モーティー・マハルの創始者クンダン・ラール・グジュラールはパキスタン側となったパンジャーブ州出身で、地元パンジャーブのタンドゥール料理をペシャーワルで広めて成功していたが、インドとパキスタンの分離独立で、財産も失い、インド側に逃げてきた。 デリーに辿りついた彼は、ダルヤーガンジの一角でタンドゥーリー・チキンやナーンをはじめとするタンドゥール料理を提供し始めた。モーティー・マハルの始まりである。


機会があれば、モーティー・マハルで元祖バターチキンをナーンと一緒にいただいてみるといい。 「デリーに来ておきながらモーティー・マハルで食べないのは、アーグラーに来てタージ・マハルを見ないに等しい」by Molana Azad


今回作ったバターチキンは、オーブンで焼き上げることで、マリネした鶏肉にこんがり焼き目がついて、タンドゥーリーチキン風を再現してくれる。 オーブンに入れる直前に回しかけた生クリームが、焼いている間に浮いてくるバターと鶏の油と合わさって絶妙な味わいに。


生クリームを回しかけてオーブンに
焼く前の焦がしバターチキン


ざっくりレシピはこちら。 ① 鶏肉をマリネする。

皮を除いて大きめに切った鶏肉1㎏に、塩、ニンニクショウガペースト大さじ1、レッドチリパウダー小さじ1、クローブとシナモン多めのガラムマサーラ小さじ2、湯剥きして粉砕したアーモンド75g、みじん切りトマト400g、ヨーグルト半カップを混ぜ合わせ、蓋をして3時間以上マリネする。


② フライパン(カラーヒーや中華鍋)で調理する。 フライパンにバター大さじ5を熱し、極薄切りの玉ねぎ大1個をこんがりきつね色になるまで炒め、①を加え合わせて、2分ほど炒め合わせ、刻んだパクチー1カップを加え混ぜて、火を止める。(この間にオーブンを180度で予熱しておく)


③ オーブンで焼く。

オーブンウェアに②を移し替えて、生クリーム60mlを回しかけ、180度で1時間焼き上げる。 できあがり!!


ナーンがあれば最高
焦がしバターチキンとバースマティーごはん

#バターチキン #スパイス料理 #インド料理 #レシピ #スペシャル料理


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  • 執筆者の写真スパイス商人

8月4日と5日は、湘南T-SITEで、子供向けパーマカルチャー絵本『みんなの地球カタログ』のPRイベントにスパイス商人として参加してきた。

お子様向けスパイスワークショップって何ができるかなと考えて、オリジナルカレースパイスを作ることに。


「パーマカルチャー」とは、私の漠然とした理解だと、地球における人類の持続可能な営みの方法、という感じ。





パーマカルチャーセンターの定義では、「 パーマネント(永続性)と農業(アグリカルチャー)、そして文化(カルチャー)を組み合わせた言葉で、永続可能な農業をもとに永続可能な文化、即ち、人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法 。」(by http://pccj.jp/permaculture/whats/)

だいたい近いかな?


もう少し辿ると、1970年代にオーストラリアのタスマニア島でビル・モリソンとデビッド・ホルムグレンが創始した概念で、「永続的な農業」から始まり、「永続的な文化」という解釈に発展してきたもの。

永続するためには循環しなくてはならない。エネルギーの循環。命の循環。

資源を枯渇させず、環境を汚染させず、バランスを崩さず、共生していくこと。

奪わず、与えること。


『みんなの地球カタログ』では、子供向けに、このパーマカルチャーがどういうものかということが、具体的な実践方法と一緒に、考えるきっかけになるように描かれている。

子供だけでなく大人も、というか、子供と大人が一緒になって読んでやってみるのがよさそう。なんというか、夏休みにぴったりの本だ。

アマゾンではこちら。湘南T-SITEの蔦屋書店にもあるよ!

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%A1%E3%81%8D%E3%82%85%E3%81%86%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%B0-%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC%E6%B5%B7/dp/4908406189


この本を見ていてよみがえってきたのは、夏休みに田舎に帰って遊んだ記憶。

こんなに意識的にやっていたわけではないけれど、たくさんの虫、魚、とかげ、畑の野菜、山のきのこといった生き物が身近で、よく観察していた。

囲炉裏のある古い家には網戸もなかったから、昼も夜もいろんな虫たちが入り込んでいた。

昼は海に行って魚を捕ったり、おばあちゃんの畑の作物を運んだり。

夜はカブトムシを探したり、星を眺めて、星座を探した。

とにかく楽しかった。


はてさて、カレースパイスを自分で作ってみることからは、どんな学びがあるだろう?


今回はカレーに入れたいメインの具(肉、魚、野菜)を決めてもらって、ベースになる5つのスパイスに、さらに8つのスパイスの中から3つを選んで、カレーパウダーを作ってもらった。


ひとつひとつ、香りを嗅いでもらって、簡単に特徴を説明。

子供たちに選んでもらうと、はじめてのスパイスの香りが強すぎて、だいたいの子は香り弱めのマスタードやフェンネルやベイリーフを選ぶ。

「くさい!やだ!」って言われることも多い。(悲)

でもみんながいつも食べてるカレーライスにもこれ全部入ってるんだよと教えると、

「えー?!」と信じられない様子。

美味しいカレーになってるといいな~

あのくさかったのがこんなのになるの?という反応が見れなくて残念。


うちのスパイスはオーガニックで香りが強い。

香りや色や苦味や辛みは、植物が自分を守るために作り出す抗酸化物質やアルカロイド。

スパイスは野菜に比べると、オーガニックかどうかは、香りや色に違いがとてもはっきり出るので分かりやすい。スパイスを見て、嗅いで、オーガニックだと何が違うのか、少し知ってもらえるかも知れない。これが学べるひとつめかな。


ふたつめは、スパイス自体を知ること。

植物の種だったり樹皮だったり蕾だったり。いろんな香りや色や形。


みっつめは、全然違うものが一緒になって、ひとつのものができること。

きつーく感じたそれぞれのスパイスの強烈な部分が、混ざってパウダーになると、角が取れて、混然一体マイルドに!

そして調理されてカレーになったら、野菜や肉まで一緒になって、さらに混然一体。


よっつめは、学びになるかは分からないけど、食べて元気になること。

カレーは薬膳。夏バテも解消。お腹も快調。お肌もきれいに!


カレーが美味しくできて、インド料理とかスパイスに興味を持ってくれたら嬉しいね。


イベントでは、ほかにも面白いお店が色々。

自然な曼荼羅作りや楽器作り、種の交換とか、バスボム作りや食べる瞑想とか。

私はバードコールを作らせてもらった。

ヒヨヒヨ、ピチュピチュと小鳥の音が出る。

公園や山で鳴らすと小鳥がやってくるかも。


イベントにお誘いいただいて、本当に感謝!

来てくださった方にもありがとうございました~!


 #みんなの地球カタログ #湘南 #パーマカルチャー #スパイス #夏休み #インド料理



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